こんにちは。マーケティング部広報Gで採用広報・マーケティングを担当している都丸(@shoheitomaru)です。
2022年8月からエンジニア採用の強化を目的とした採用広報を担当しています。
以前はデジタルマーケティングを担当してましたがジョブチェンジしました。
この記事では、以下について紹介していきます。
- これまでの採用広報の取り組み
- ファネルで考える採用広報とは
- なぜエンジニア採用において採用広報が重要になってくるのか(そもそもなぜエンジニア採用をするのか)
採用広報の側面からエンジニア採用強化を考えている方の参考になれれば幸いです。
エンジニア採用って難しい
「エンジニア採用って難しい..」
おそらくエンジニア採用に携わっている方なら一度はつぶやいたことがあるのではないでしょうか?
それもそのはず、国内エンジニア採用の獲得競争は激化しており、dodaの2022年9月のITエンジニア職の求人倍率は10倍を超えました。
そんな市場が過熱気味な状況にも関わらず、コインチェックはエンジニア採用を強化しています。なぜなら、技術負債の返済を行いながら、次の春に備えたプロダクト磨きが必要であるためです。そのために目先の下半期はエンジニア採用の出力を上げることが重要課題となっています。
また、2022年3月期決算の営業収益287億の会社規模においてエンジニアが約60人しか在籍していないのは、規模感に対して非常に少なく、今後Web3という変化が激しいビジネス環境下で勝負していくために、開発体制の強化が急務だと考えています。
参考:
https://www.monexgroup.jp/jp/news_release/irnews/auto_20220426528841/pdfFile.pdf
これまで取り組んできたこと
ここからは、2021年からの採用広報の振り返りを行なっていきます。
2021年1月からリクルーター、マーケター、エンジニアを交えた採用マーケティング活動を開始。
きっかけは山本さん(@jesushill)からの提案です。
山本さん「エンジニア採用市場は今後さらに激化するため、採用広報を戦略に落とし込んだエンジニア採用を始めてみてはどうだろうか?」
採用施策は人事部中心で取り組んでいましたが、役員のGoサインによってマーケティングメンバー(私)や開発メンバーを集めた定例MTGを発足。
「そもそも採用マーケティングとは?市場環境はどんな状況?具体的になにをすればいいの?」を関係者へ共有するところからスタートしました。
採用マーケティングの目的とは
具体的に取り組んだ施策
- 認知獲得
- Coincheck noteの立上げと運用
- 採用専用のTwitterアカウントの立上げと運用
- 課題
- 実行担当者のリソース不足
- 全社採用の浸透度が低い
当時は採用広報・マーケティング専任がおらず、採用担当者、山本さん、私などで紆余曲折を経て、兼業でコツコツと進めてきました。
2022年_直近3ヶ月での大きな変化
2022年8月にCTO松岡(@matsutakegohan1)さんが入社されて以降、以下の変化が起こり始めます。
- 1.CTO室の立上げに伴うエンジニア採用の強化
- エンジニア以外のポジションも含めた採用マーケティング施策→エンジニア採用に集中させた採用マーケティング施策へスコープを狭める。
- 2.エンジニア採用マーケティングの強化
- 今まで片手間で運用してきた採用マーケティングですが、ここにフルコミットできる専任を確保(わたし)
コインチェックは、エンジニア採用活動自体の重要性は以前から認識されてましたが、松岡さんが入社してからは採用のスピードが加速され、徐々に成果が出てきました。
「CTO室の立上げに伴うエンジニア採用の強化」についてのお話は、エンジニア採用担当者が別の機会に書くと思うので公開を楽しみにしててください。
組織の変化はCTO室の立上げだけではありません。
2022年9月から人事部採用グループの管掌範囲であった採用広報機能がマーケティング部広報グループへ移管しました。
現在は、CTO室と広報Gで協力しながら技術広報にも取り組んでいます。
そしてここからは、2つ目に挙げた「エンジニアの採用広報の強化」について、直近どんなことを行ってきたのかを綴っていきます。
コインチェックの採用広報からみた問題点と解決策
採用活動はマーケティングのフレームワークを取り入れ、Candidate Journey Mapに基づいた候補者体験のストーリー設計があると実行計画を立てやすいです。
なぜなら、Candidate Journey MapはCX(Candidate Experienc)改善のための整理・可視化手法であり、候補者目線でCXを理解する助けになります。
結果、
- アトラクトが成功している訴求ポイントの把握
- 魅力を十分に伝えきてれいない改善ポイントの把握
- 意向を下げてしまうような課題となっているポイントの把握
ができます。
また、CTO室のエンジニア採用担当との担当領域を分けるために、マーケティングファネルを用いてやるべきことを簡単に整理。
採用広報スコープ
認知〜興味〜コンタクト
問題点と解決策
- 認知度が低い
- 例)外部メディアへの記事出稿、イベントへのスポンサード
- 導線設計が弱い(タッチポイントが少ない)
- 例)カジュアル面談の入り口となるコーポレート的な採用サイトがない
※エンジニア採用マーケティングの始め方は「てぃーびー」さんの記事を参考にしてます。
補足)認知度が低いとはどういうことなのか
開発者体験が良い印象を感じる ≒ テックブログやコミュニティなどで会社の中のエンジニアさんが発信しているコンテンツを認知する
一般社団法人CTO協会が発表した『エンジニアが選ぶ開発者体験が良いイメージのある企業ランキング30』をご覧ください。
並べられた企業を見て「なんとなく納得」してしまう方もいるのではないでしょうか?
ここでいう「開発者体験が良い会社」とはアンケートで「開発者体験が良い印象を感じる」と名前が上がった会社を指します。
ただ、開発者体験が良い印象を感じる企業として名前が自然と上がるようになるには、まずエンジニアがその企業のことを認知していることが前提です。
上記を見ると会社からの発信活動が認知の獲得に結びつくことが証明されてます。
では、ランキング上位に入っている企業は、なぜ発信活動を盛んに行うことができるのでしょうか?
私は以下のような仕組みが整っているためだと思っています
発信を行うエンジニアさんの心理的安全性が高い → 中のエンジニアさんが伸び伸びと発信できる状態になっていることが条件 → 開発者体験が良い印象を感じる ≒ テックブログやコミュニティなどで会社の中のエンジニアさんが発信しているコンテンツを認知する
心理的安全性を高めるための一例です。
- いいことしか書かない→ ×
- 悪いことを書いたっていい→ ○
下記は技術広報担当が行なってはいけないことが記載されています。
また「アウトプットがなぜ大切なのか」を説明しているソウゾウさんの記事はとても参考になりました。
詳しくは読んでいただきたいのですが、大事な部分を要約したのが以下です。
『コミュニティへの貢献が組織を変える。コミュニティへの貢献を通じてエンジニア自身の知見がたまり社外から技術的なフィードバックを獲得。新しい技術を取り入れ、使っていく土壌の育成のサイクルが生まれる。』
「技術をアウトプットするところに技術は集まる」ソウゾウ エキスパートチームの役割 | メルカリエンジニアリング
とにかく今は認知の獲得から強化しています!
今回は
- 過去の採用マーケティングの振り返り
- 直近3ヶ月で起こった変化
- 認知の獲得がなぜ重要なのか
について紹介しました。
最後に伝えたいのは、私はエンジニアではありません。
コインチェックのエンジニアは優秀な人ばかりです。
プロダクトが存在するのも運営が続けられるのもエンジニアの皆さんがいるからです。
今の私は採用でしかお役に立てません。できることをやるだけです。この記事作成も発信強化の一つとして開始しました。
現在はマーケティングファネルの入り口に当たる認知の獲得を強化していますが、具体の話は次の機会に話します。「Coincheck FM運営」、「エンジニア採用サイトのnotion化」、「外部メディアへの記事出稿」など実行の話から、広報G⇄CTO室⇄採用Gとの協力体制についても触れたいと思ってます。
採用情報
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