はじめに
はじめまして!
トレーディングシステム開発運用部(通称: トレシス部)のエンジニアリングマネージャー(部長)を務める山本と申します。
最近、有り難いことに応募者の方が増えてきています。
が、自分たちの開発内容や組織がどのようなものか、暗号資産×金融というドメイン領域ゆえ、なかなか候補者の方に理解しづらい部分がありまして…🙏
組織や開発内容とともに私達の部を紹介していきたいというのがこの記事の趣旨となります🙇
トレーディングシステム開発運用部とは?
部のミッション
私達の部、トレシス部のミッションは 「暗号資産の売買・貸し借りの利益と可用性をシステムの面から追求し、快適な取引環境を提供する」 としており、部はエンジニアで構成され、バックエンドを中心に開発しています。
開発プロダクト・開発フロー
私達、トレシス部の開発プロダクト対象は以下となります。
販売所
取引所
OTC取引
貸し暗号資産
4つのサービスを担当していますが、メインの開発サービスは販売所・取引所(※)となります。
開発フローはアジャイル開発で2approveでマージと、多少硬いところはあるかもしれませんが、
通常のWeb開発と同じ流れだと考えていただいて問題ないと思います。
ちなみにエンジニアは金融SI出身は少なく、Web系開発出身の方が多いです。
サービスについてわからない方は以下も参照ください👍
※ 2022年11月実績値: 取引所売買代金 224,326(百万円)、 販売所売買代金 11,917(百万円)、預かり資産 231,625(百万円) 、本人確認済み口座 177.0万口座 Coincheck 開示資料 月次開示資料より転記
組織図
トレシス部
トレシス部は元々、一つのグループとして2年前に立ち上がったのですが、徐々に組織拡大を行いつつ、今年の9月に部へと昇格しました。
現在は販売所開発と取引所開発 2つのグループが存在しています。
関連部署その1 マーケティング部
マーケティング部は主に暗号資産審査(※)や暗号資産上場PM、プロダクトの企画・マーケティングなどを担当しています。
※ 当たり前ですが、インサイダーにはならないよう、注意して開発を行っております。
関連部署その2 マーケット部
マーケット部は暗号資産のポジション管理をしている(ひらたくいうと、トレーダー)部署となります。
トレーダーといってもCoincheckはリスク管理を行い顧客の資産を守る前提での自動トレードが基本なので、「切った・張った」のような世界ではありません 👓
トレシス部各グループの業務(2022年12月現在)
販売所開発グループ
正社員4名、業務委託2名の6名のエンジニアからなるグループとなります。
開発内容は多岐にわたるのですが大まかにいうと以下のような開発をしています。
販売所ユーザーへの売買処理や暗号資産上場の開発・運用
暗号資産の調達ロジック開発・運用
ポジション管理ロジックの開発・運用
暗号資産販売所上場や売買ロジック開発という想像しやすい箇所から、暗号資産の調達ロジックや ポジション管理といった高ドメイン知識を要求される領域を担当しています。
直近のリリース:
コインチェック、Polkadotの取扱いを9月1日より開始 |コインチェック株式会社
取引所開発グループ
私を含めて正社員3名、業務委託1名の4名のエンジニアからなるグループとなります。
開発内容は大まかにいうと以下の2点かと思います。
取引所開発・保守
取引所API/websocket開発・保守
取引所はBTCなど無料でAPI取引も許可しているため、システムトレーダーや金融法人からのリクエストが多いのが特徴です。高速でお客様のリクエストを捌くような処理が多く、負荷処理対応が大きな開発上のポイントとなっています。
直近のリリース:
Coincheck、取引所APIで「Post Only」機能の提供を開始! |コインチェック株式会社
【Coincheck(WEB)】トレードビューにて、PLT/JPY・MONA/JPY・ETC/JPYのペアで取引が可能に!|コインチェック株式会社のプレスリリース
トレシス部の魅力
暗号資産×金融という複雑なドメイン領域の開発
暗号資産は「ビジネスの総合格闘技」と呼ばれるほど、金融・法務・会計・リスクと色々な側面を考える必要があります。 また、暗号資産はプログラムで出来ているため、エンジニア視点の考え = ビジネスに直結します。
そのため、Coincheckのエンジニアはエンジニア視点から提案を行うことが文化として根付いており、トレシス部でも「ビジネス制約を考えつつ、お客様に快適な取引環境を提供」という相反する問いに対して最適解を常に考え・開発する必要があります。 知的好奇心の高いエンジニアの方であれば面白いと感じる環境だと個人的には思います。
※ 採用段階で業務知識は必要ありません。オンボーディング期間を通じて開発を行う上で必要な知識をキャッチアップして頂きます。
開発に理解のある他部署のサポートが手厚い
「ビジネスの総合格闘技」と呼ばれる暗号資産領域のため、エンジニア部門で開発が完結する。ということはもちろんありません。
裏側ではPdM・トレーダー・PMといったフロントラインや、顧客の資産を預かる部門や業務を行う上でビジネス・システム両面からのリスク管理部門…と様々な部署で一丸となってプロダクト開発を行っています。
私見ですがCoincheck社員の方は「裁量よりはルール」、「業務の自動化」、「役職は単なる役割」という認識を持って業務に励んでいる方が多いです。
また、PdMやトレーダーの方はプログラミングが出来る方が多く、開発仕様調整など、同じ目線で議論しやすいです。
そのため、一般のWebエンジニアでも入社して大きなギャップを感じる人は少ないと思います。
24時間365日サービスが動いており、常にグローバルマーケットを感じながら開発が出来る。
暗号資産業界特有ですが、世界中で単一の商品である暗号資産が売買されているため、 24時間365日暗号資産売買が行われているため、グローバルでのニュースも社内Slackで話題になること多いです。
部の目標と課題
目標
私達の会社は「デジタル経済圏へのゲートウェイになる」をビジョンとし、(私達の開発範囲の)方針として「暗号資産交換業国内圧倒的No1」を掲げています。
トレシス部でも実現のため中期開発プランをプロダクト改善を行っています。
直近はありがたいことに徐々にですが、結果が出てき始めました。
Coincheck、ビットコイン現物取引高2ヶ月連続「国内No.1」を獲得|コインチェック株式会社のプレスリリース
課題
コインチェックは国内では比較的早期に取引所ビジネスを開始したため、積み重なった技術的負債を解消する必要があります。
ただし、年々競争が激しくなっている暗号資産取引所業界は、プロダクトを継続的にグロースさせていかなくてはグローバルはおろか、国内でも生き残れないという状況にあります。
そのため、プロダクト改善も合わせて強化していかなくてはいけません。
また開発だけでなく、管理部門も含めてより一層プロダクト志向をもちながら、顧客資産を守りつつ、良い改善を出し続けてていくために、組織としてアップグレードする必要があります。
…
と課題を書きましたが、社長はじめ、役員レイヤーも同様の認識を強く持っており、 課題を改善するため全社的に動いていているため、私は大きな心配はしていません。
むしろ、今後起こりうる変化は良い刺激を受けるのではないかと考えてます!
最後に
部の課題については分量が多くなりそうでしたので、簡単に記載させて頂きました。
部の課題ややりがいなどblogでは書ききれないため、1mmでも興味ある方はお気軽に話しましょう!